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【米国株vs全世界株】全世界株に投資するべき理由を徹底解説

2023 3/22
NISA 資産運用
つみたてNISA 全世界株 資産運用
2023-03-22
米国vs全世界「全世界株の投資するべき!?」

「つみたてNISA」などでよく議論される「米国株と全世界株どちらに投資をすればいいのか?」という問題。

近年では「米国株」特に「S&P500」への投資が人気を集めていますが、長期の資産形成を考える上で、今後も米国株が最適の投資先となり得るのか少し警戒感を持って検証していきたいと思います。

この記事でわかること
  • 過去12年間の「米国株」と「全世界株」のパフォーマンス
  • 過去50年の年代別で見る主役(国や地域)「年代別のトータル・リターン」
  • GDPと労働人口の予測で見る世界経済の成長
  • 「全世界株」投資の有効性
目次

「米国株・全世界株」の主なインデックス(指数)

投資対象インデックス(指数)ETF投資信託
米国S&P500VOOeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
SPLGSBI・V・S&P500インデックス・ファンド
−iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンド
CRSP U.S. Total MarketVTISBI・V・全米株式インデックス・ファンド
楽天・全米株式インデックス・ファンド
全世界MSCI ACWIACWIeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
FTSE Global All CapVTSBI・V・全世界株式インデックス・ファンド
楽天・全世界株式インデックス・ファンド

「米国株・全世界株」4指数の過去12年の株価推移

「米国株・全世界株」に投資する主な4指数のパフォーマンスを比較。
(2011年〜2023年までの12年間の株価推移)

主要4指数の株価推移の比較

過去12年間の上昇率

  • S&P500(VOO):336%のプラス
  • CRSP U.S. Total Market(VTI):319%のプラス
  • FTSE Global All Cap(VT):162%のプラス
  • MSCI ACWI(ACWI):160%のプラス

過去12年間では、米国株が圧倒的にパフォーマンスが良かったことがわかります。

「S&P500」が世界最強の株価指数と言われるだけあります。

過去50年の地域別トータル・リターン比較

では、もっと長期間で地域別でのパフォーマンスがどうだったのかを検証していきます。

下記の表は、1970年〜2019年での国や地域別のトータル・リターンを比較したものとなります。

年代別の地域別指数トータルリターン比較
  • 2010年代:米国株が優勢
  • 2000年代:米国経済の低迷期。新興国の一人勝ち状態で、「BRICs」ブームで盛り上がった
  • 1990年代:「ITバブル(米ドットコム・バブル)」で米国株(特にNASDAQ)が凄まじく上昇
  • 1970年代と1980年代:日本のバブル期で日本が主役

このように、いつの時代も米国株が強いわけではなく、主役は時代によって入れ替わるということがわかります。

今後、2000年代のような米国経済の低迷期が訪れない保証はありません。

一方、全世界株は、その時代の平均値に位置し、おおよそ平均点でのパフォーマンスが期待できそうなのがわかります。

GDPと労働人口の予測

世界の成長市場を見る上で「GDP規模」や「労働年齢人口」の予測推移から手掛かりを探りたいと思います。

PwCレポートでは、経済成長の要因として4項目を挙げています。

  • 労働人口の増加(労働力)
  • 労働力の成長(教育)
  • 資本ストックの蓄積(企業の生産活動に必要な設備の総量)
  • 技術進歩

「ワシントン大学」と「PwC」から世界各国のGDPと人口シナリオを予測したレポートが発表されていますので、それらを元に検証していきます。

労働人口の予測

下記の図は、「ワシントン大学」による2017年時点で最も人口の多い10カ国を対象とした、1950年〜2100年の労働人口の推移を予測したグラフとなります。

10カ国の労働人口の予測
出典:THE LANCET

労働人口の見通し

  • 中国とインドでは、労働人口の大幅な減少が予測されている
    中国:1位 ➡︎ 3位
    インド:2位 ➡︎ 1位
  • ナイジェリアは着実に人口が増加
    ナイジェリア:2位に浮上
  • アメリカは移民政策などによって労働力が支えられる
    アメリカ:3位 ➡︎ 4位
  • 日本は大幅に減少(半減)

GDPの予測

下記の図は、「ワシントン大学」による(2017年〜2100年)のGDP予測となります。

世界各国のGDP予測ランキング
出典:THE LANCET

ワシントン大学によるGDP予測(トップ25)

  • アメリカは2050年までに中国に抜かれて2位になるが、2100年までに中国を抜き返し1位になる
  • 中国は2050年までにアメリカを抜いて1位になるが、2100年までにアメリカに抜き返され2位になる
  • インドは2030年には世界4位となり、2050年には3位になる
  • 今後、ナイジェリアとインドネシアが着実に順位を上げてくる
  • 2050年にはフィリピンが、2100年にはイスラエルが上位に入ってくる

下記の図は、「PwC」による(2016年〜2100年)の年平均実質GDP成長率の予測となります。

年平均実質GDP成長率の予測

PwCのレポートによるGDP成長率の予測

  • 世界経済は、2016年〜2050年までに年平均実質成長率約2.5%のペースで成長する
  • 経済規模は2042年までに倍増すると予想
  • 成長の主な牽引役となるのは新興市場と開発途上国
  • 新興7カ国(E7※2)は今後34年間、年平均3.5%のペースで成長
  • 先進7カ国(G7※1)の成長は、わずか1.6%程度にとどまる

※1. G7(アメリカ・イギリス・ドイツ・フランス・イタリア・カナダ・日本の先進7カ国)
※2. E7(ロシア・中国・インド・ブラジル・インドネシア・メキシコ・トルコの新興7カ国)

世界の経済力は、先進国からアジアやその他地域の新興国へ向けたシフトが引き続き見られるでしょう。

E7の世界GDPにおけるシェアは2050年までに約50%まで上昇する一方で、G7のシェアはわずか20%強にまで低下する可能性があります。

引用元:PwC 調査レポート「ジョン・ホークスワース」のコメント

「ワシントン大学」「PwC」「内閣府」の3つのGDP予測レポートをまとめたのが下記の図となります。

年別の世界のGDP予測ランキングトップ20

3つのレポートによるGDP成長の予測

  • 世界経済は、2050年まで年平均実質成長率約2.5%のペースで成長する
  • 3つのレポートを見ても世界トップ3は、アメリカ・中国・インドとなる予想
  • 「PwC」では、アメリカは2050年までに中国とインドに抜かれて3位にまで落ちると予測
  • 「PwC」の2050年予測では、G7メンバーのイタリアとカナダがトップ20から脱落し、新興国の比率が上がる
  • 「PwC」では、2050年にインドネシアが世界第4位になるとの予測しており、3レポートともインドネシアが上位をキープするとの見解
  • 今後は、ナイジェリアが着実に順位を上げ、フィリピンも台頭してくる
GDP予測レポートのまとめ
  • 世界経済は、2050年まで年平均実質成長率約2.5%のペースで成長
  • 今後の世界経済の中心は「アメリカ・中国・インド」の3カ国
  • 先進国(G7)では、大きな成長は見込めない
  • 新興国の経済成長が見込め、特に「インドネシア・ナイジェリア・フリピン」の成長には期待できる

※ 長期で見ると「イスラエル」も台頭してくる

このようなデータから、世界経済は成長することが見込まれており期待ができます。

ただし、各国の経済規模では近い将来、中国やインドなど、アジアの新興国が米国を抜き世界トップになることが予測されています。

世界のGDPシェアについても、2050年までに新興国が約50%まで上昇するとの予測も立てられている状況。

今後も、米国が世界最大の経済大国を維持し続けられるとは限らないため、これまでの経済成長を維持できる保証はありません。

「全世界株」の有効性

世界経済が今後も成長を続けるとの予測が立てられていますから、世界経済の潮流が変化してもその成長を享受したいところ。

「全世界株」への投資がその方法として活用できます。

「全世界株」投資のメリット
  • 世界経済の成長を享受できる
  • 時価総額に応じて投資比率を自動で調整してくれる
  • 地域分散によってリスクを軽減できる

世界のGDPと企業の成長を享受できる

世界経済は、多くの危機を乗り越えながら力強く成長を遂げてきました。

下記のチャートのように、世界の「GDP」成長や企業の「時価総額」も着実に成長し続けております。

世界の一人あたりのGDP
出典:Data Commons
世界の企業の時価総額
出典:Data Commons

今後も、世界経済は成長することが見込まれているため、「全世界株」への投資によって、世界経済の成長を享受することが期待できます。

時価総額に応じて投資比率を自動で調整

上記「GDP」予測でも取り上げた「ワシントン大学・PwC」のレポートでも意見が割れるように、将来どの国が世界トップに成長するのかを予測することは難しい問題です。

「全世界株」では、株式の時価総額に応じて投資比率を自動でリバランス(調整)してくれるため、状況に合わせて最適な構成比率で投資を行うことができます。

下記のETFは、「全世界株」に投資できる最も人気の高い「VT(バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF)」

VT「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」ポートフォリオ構成
出典:Vanguard「(VT)Vanguard Total World Stock ETF」
  • 「VT」のベンチマークは「FTSE Global All Cap Index」
  • 全世界の市場時価総額の90%をカバーし、約9,400銘柄で構成されています。
  • リバランス(調整)は、四半期ごと年4回、世界の株式時価総額に応じて構成銘柄のウエイトを算出して自動で行なってくれます。

このように、世界の株式市場の変化にも柔軟に対応することができるため、世界経済の成長の恩恵を受けることができます。

地域分散によってリスクを軽減

特定の国や地域に偏らず、世界中の株式に分散投資できるため、地政学的リスクを抑えることが期待できます。

「IMF(International Monetary Fund)」では、今後も世界経済は成長するとの見通しではあるが、「先進国」の成長は鈍化、「新興国・発展途上国」の成長率が大きいとの見通しとなっています。

経済成長予測(WEO)
出典:IMF「WEO(World Economic Outlook)」

特に「アジアの新興国や発展途上国」「サブサハラアフリカ」の成長率が大きいとの予測。

地域別の予測(世界経済見通し)
出典:IMF「WEO(World Economic Outlook)」

特定の国や地域の経済成長率にはバラツキがありますが、世界経済では安定した経済成長率となっています。

このように「全世界株」に投資をしておけば、世界経済の成長と共に、安定的な資産運用が期待できそうです。

「全世界株」に投資できる、おすすめの「ETF・投資信託」

「全世界株」に投資できる「ETF」と「投資信託」の中から優良なものを厳選してご紹介します。

ETF

ETF(上場投資信託)はコレ一択!

ティッカー(銘柄名)分配利回り経費率純資産
VT(バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF)2.11%0.07%3.5兆円
2023年3月時点
投資信託

投資信託では、それぞれのベンチマークから選別。

信託報酬の安さや純資産の高さで選ぶなら「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」

上記のETF「VT」に投資したいなら「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」

ベンチマーク
(指数)
銘柄名収益率
(3年)
信託報酬純資産
MSCI ACWIeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)12.69%0.1144%9042.55億円
FTSE Global All CapSBI・V・全世界株式インデックス・ファンド−0.1338%197.32億円
2023年3月時点

まとめ

  • 過去12年のパフォーマンスでは米国の圧勝
  • 過去50年を振り返ると、年代により世界経済をリードする国や地域は異なる
    • 1970・1980年代:日本
    • 1990年代:米国
    • 2000年代:新興国
    • 2010年代:米国
  • 労働人口の見通し(2050年〜2100年)
    • トップ3:中国・インド・ナイジェリア
    • アメリカ:3位 ➡︎ 4位
  • GDP成長の予測
    • 世界経済は、今後も年平均実質成長率約2.5%のペースで成長
    • 世界経済のトップ3は、アメリカ・中国・インド
    • 先進国(G7)は、大きな成長は見込めない
    • インドネシア・ナイジェリア・フィリピンが経済発展を遂げる
      長期ではイスラエルも入る
  • 「全世界株」投資の有効性
    • 世界経済の成長を享受できる
    • 時価総額に応じて投資比率を自動調整してくれるため、最適な構成比率で投資を行うことができる
    • 地域分散により、地政学的リスクなどを抑えることが期待できる
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