トラリピ「ハーフ&ハーフ」戦略とは、マネースクエア公式にある戦略の1つとなります。
このハーフ&ハーフ戦略の最大の利点は、運用資金を3分の1に抑えることができること。
つまり利益率も約3倍になるということです。
トラリピ戦略を考える上で、必須の基本戦略といえます。
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トラリピ戦略「ハーフ&ハーフ」とは
- 資金効率を高めたい
- レンジ内の評価損を抑えたい
- レンジ予想に自信がある
ハーフ&ハーフとは、トラリピを設定する上での戦略の1つで、トラリピを仕掛けるレンジ(範囲)の上半分に売りトラリピ、下半分に買いトラリピを設定する戦略です。
ハーフ&ハーフ戦略のイメージは下図になります。
このハーフ&ハーフの要点は、
- 同じレンジ幅
- 同じトラップ値幅
- 同じ本数
であっても、必要な資金を抑えることができることです。
では、「通常のトラリピ」と「ハーフ&ハーフ」ではどのように違うのか、比較しながら見ていきたいと思います。
通常のトラリピとハーフ&ハーフの比較
下記の設定内容で、「通常のトラリピ」と「ハーフ&ハーフ」のトラリピを比較していきます。
レンジ | 80〜100円 |
本数 | 20本 |
注文金額 | 1万通貨 |
通常のトラリピ
まず、通常のトラリピを仕掛ける場合の、買いトラリピと売りトラリピの設定と必要資金は下記のようになります。※トラリピ運用試算表で算出。
トラリピ運用試算表についてはこちらの記事をご覧ください
買いトラリピ | 売りトラリピ |
---|---|
レンジ:80〜99円 | レンジ:81〜100円 |
本数:20本 | 本数:20本 |
注文金額:1万通貨 | 注文金額:1万通貨 |
必要証拠金:64万円 | 必要証拠金:80万円 |
すべて成立時の評価損:-190万円 | すべて成立時の評価損:-190万円 |
必要資金:254万円 | 必要資金:270万円 |
買いトラリピと売りトラリピで必要証拠金の金額が違うのは、必要証拠金の計算方法が関係しております。
マネースクエアの新ルールでは、「証拠金維持率」や「ロスカットレート」の計算には、「リアルタイム変動型」で計算される「必要証拠金」が使われるようになっております。
必要証拠金の計算方法の詳細はこちらの記事をご覧ください
ハーフ&ハーフ
一方、ハーフ&ハーフでトラリピを仕掛ける場合の、買いトラリピと売りトラリピの設定と必要資金は下記のようになります。※トラリピ運用試算表で算出。
買いトラリピ | 売りトラリピ |
---|---|
レンジ:80〜89円 | レンジ:91〜100円 |
本数:10本 | 本数:10本 |
注文金額:1万通貨 | 注文金額:1万通貨 |
必要証拠金:32万円 | 必要証拠金:40万円 |
評価損:-45万円 | 評価損:-45万円 |
必要資金:77万円 | 必要資金:85万円 |
ハーフ&ハーフにすると、必要証拠金は半分に減少、評価損に至っては-190万円から-45万円にまで減少したことにより、必要資金は約3分の1まで減少しました。
では、「同じレンジ幅・同じトラップ値幅・同じ本数」であるにも関わらず、必要証拠金・評価損・必要資金が、どのような理由で減少するのか、そのメリットをそれぞれ見ていきます。
ハーフ&ハーフのメリット
必要証拠金が減少する
まず、必要証拠金ですが、これには「マネースクエアのルール」が関係しています。
同じ通貨ペアで、買いと売り双方の注文がある場合、いずれか一方の金額が高い方のみを必要証拠金とする。
このルールにより、必要証拠金が減少します。
通常のトラリピでは、ブロック(トラリピを仕掛けるレンジ)が1つであるのに対し、ハーフ&ハーフにすることでブロックが2つに割れるため、いずれか一方の必要証拠金の金額が高い方のみの証拠金で済むということです。
これは、どちらかのトラリピが新規のポジションを持つということは、もう片方のトラリピはポジションがなくなることから理にかなったルールです。
評価損が減少する
次に評価損が減少する理由ですが、これは買いと売りにブロックが別れることによって、本数が半分、レンジ(範囲)が半分以下になるためです。
買いと売り両方が同時にポジションを持つということはありえないため、最大保有ポジション数は10本となり、レンジ(値幅)も半分以下となるので評価損が減少します。
必要資金が減少する
トラリピを実践するために、最低限必要となる資金は2つです。
- 必要証拠金
- レンジ内で発生する評価損
※必要証拠金だけでも発注は可能だが、ロスカットされる可能性が高い。
なので、上記で見たように「必要証拠金」と「評価損」が減少したことにより、トラリピに必要となる資金も3分の1に減少します。
ハーフ&ハーフのデメリット
ハーフ&ハーフは素晴らしい戦略の1つですが、デメリットもあります。
ハーフ&ハーフ戦略でトラリピ設定を行う場合は、必ずデメリットも理解した上で実践するようにしましょう。
レンジの上下に損失リスクがある
通常のトラリピでは、レンジから外れるリスクは、買いトラリピだと下方に損失リスク、売りトラリピだと上方に損失リスクが存在します。
通常のトラリピだと、レンジアウトの損失リスクはいずれか一方ということです。
しかし、ハーフ&ハーフの場合では、買いと売りの組み合わせですから、上下双方にレンジから外れる損失リスクが存在することになります。
その対策としては、ハーフ&ハーフでトラリピ設定を考える場合は、上下どちらにもレンジから外れないように、レンジ(範囲)を広く設定することが挙げられます。
マイナススワップが発生する
通貨ペア間(2国間)の金利差のこと
原則では、金利の高い通貨を買うとスワップを受け取れ、逆に、金利の高い通貨を売るとスワップを支払うことになります。
※スワップは各国の金利情勢(政策金利)等の変化により、「受取り」から「支払い」に転じることもあります。
ハーフ&ハーフで買いトラリピと売りトラリピの両方を設定する以上、いずれかのトラリピでマイナススワップが発生します。
なので、ハーフ&ハーフを用いる場合は、マイナススワップのリスクも考慮しましょう。
私はマイナススワップとなる取引は極力避けるようにしています。
「AUDNZD」や「NZDJPY」のように、スワップ金利の差が狭い通貨ペアに関してはハーフ&ハーフでトラリピ設定を行い、スワップ金利差が広い通貨ペアに関してはプラススワップの取引となる方のみトラリピ設定を行うなど、臨機応変に応用しています。
運用実績(マイナススワップ確定損失も記載あり)はこちら
ハーフ&ハーフのまとめ
- 証拠金を約半分に減少できる
- 評価損を3分の1以下にまで減少できる
- 上2つの結果により、必要資金を約3分の1に減少できる
- レンジの上下に損失リスクが存在する
- 買い・売りいずれかでマイナススワップが発生する
トラリピで資産運用する場合、ハーフ&ハーフは必須ともいえる基本戦略です。
ハーフ&ハーフをカスタマイズした応用戦略などもありますから、まずはハーフ&ハーフをしっかりと理解しておきましょう。
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